サイトウキネン2013閉幕

台風一過の夕焼け 9/16
台風一過の夕焼け 9/16

9/7の公演を最後に22回目のサイトウ・キネン・フェスティバル2013も閉幕。
今年はマエストロ小澤(小澤征爾氏)の完全復活で盛り上がりましたね。
大病を克服されてからも現役を貫かれているお姿には、世代を問わず元気をいただいているのではないでしょうか。
「小澤さんが愛犬を散歩していたよ~」なんて情報もちらほら入ってきましたが、健康第一で今後もご活躍いただければと願っております。

 

さて、9月1週目はサイトウ・キネン・オーケストラ コンサートに行って参りました。
大野和士さんのリードする音楽をライヴで初めてお聴きしたのはベルギー王立歌劇場(通称モネ劇場)でしたが、オペラとはまた一味違い、オーケストラも非常に良かったです。
世界中でソリストとしてご活躍する演奏家の皆さんお一人お一人が、大野さんの指揮で束ねられ、そして、最高の音楽を生み出す、その瞬間に出会えたことに感動しました。
音楽の持つ魅力(時として魔力?)を感じる調べ♪

 

今回は、モーツァルト作曲"交響曲第33番 変ロ長調 K319"、リゲティ作曲"フルート、オーボエと管弦楽のための二重協奏曲(日本初演でフルートをジャック・ズーン、オーボエをフィリップ・トーンドゥルが演奏)、R.シュトラウス作曲"交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 op. 30"。

 

モーツァルトは安定感のある小編成での演奏。
ジェニファー・ギルバート(Jennifer Gilbert)さんがコンサートミストレスを務められ、心地良さを感じる音色でありました。
なんと翌日の通勤時にジェニファーさんを松本駅でお見かけしました(笑)
時間に余裕があったら、お声をかけたかったです。。。

 

続いて2曲目。

リゲティ作曲の二重協奏曲は、武満徹を彷彿させる音の散りばり具合で、指揮者泣かせな難曲。

1,2,3,4と大きくタクトを振る大野さんが印象的でした。

また、ソリストを務めたジャック・ズーン(Jacques Zoon)、フィリップ・トーンドゥル(Philippe Tonde)の熱演も刺激的でした。

 

そして、3曲目のR.シュトラウス作曲の大編成オケには、SKFのレギュラーメンバーでいらっしゃる盲目のヴァイオリニスト、和波孝禧(わなみたかよし)さんを発見!

個人的にフィーチャーしているヴァイオリニストです。
なんと言っても他のオケメンバーと一切狂いのないボウイングの素晴らしいこと!
スコアをすべて暗譜しているのはもちろんですが、運弓までもが完璧。

努力の賜物であるのはもちろんですが、私には和波さんが命を削って音を紡ぎだしているように映り、毎回大きな感動をいただいています。

 

再び交響詩。

こちらは映画"2001年宇宙の旅 (A Space Odyssey)"で起用されているため、ご存知の方が多いと思いますが、SKOによる演奏、非常に格好良かった!
自分ではなかなか聴かない類の曲をライヴで聴くことは、新鮮でもありました。

 

今年のSKFのテーマは「初心に戻る」。

これはマエストロ小澤が記者会見で語った言葉。

私も"初心"に戻り、物事や人と丁寧に関わっていきたいと思った、そんな夏の終わりでした。

クリックで救える命がある。