♪教育 / Education♪

2014年

6月

21日

夢を広げる

お肉は熊本牛と仙台牛♪
お肉は熊本牛と仙台牛♪

深緑の候、皆様お健やかにお過ごしでしょうか?

我が家では、結膜炎と気管支炎に悩まされる6月前半を過ごし、気づけば20日過ぎ。

とはいえ、残念なことに、6月は祝日がない分、非常に長く感じられます。。。

 

今週に限っては、2回の出張が重なり、ワーママ(ワーキングマザーの略)にとっても、家族にとっても疲労回復に迫られた金曜日。

そして、昨晩は焼肉をがっちり満喫して参りました!

 

最近のお気に入りは、焼肉店かじゃ。

国産牛を使っており、子連れでも安心して食べられます。

お肉はもちろん美味なのは言うまでもないのですが、中でも暑い時期にお勧めの冷麺に関しては、昨年旅した東北に思いを馳せながら美味しくいただきました。

 

ところで皆さんにはお気に入りのテレビ番組はありますか?

我が家では基本的に"テレビは時間泥棒"という認識で過ごし、必要なものは録画をして観るようにしています。

4月から始まったNHK連続テレビ小説「花子とアン」に至っては、見逃した数週間を無料動画で挽回してまで観ている私。

同じく視聴している同僚との合言葉はもちろん"ごきげんよう"(笑)

 

さて、NHKの多彩な番組の中で私が気に入っている番組が"スーパープレゼンテーション"。

こちらの番組に出会ったのは昨秋でしたでしょうか、そこからは録画をして欠かさず見ております。

NHKの受信料を納めている割には見ていなかったこともあり、2012年から放映されていたことを知らずに過ごしてしまったのは何とも残念でしたが、情報社会の利点は見逃しても探し出せることですね(笑)

 

こちらの番組のキーワードはTED

脳科学者である茂木健一郎氏の著書を読むまで知らなかったのですが、TEDとはTechnology Entertainment Designの略でして、アメリカのロングビーチで世界的講演会を主催しているグループのこと。

多くは各界で活躍するスペシャリストや研究者等のプレゼンテーションを無料配信しています。

いろいろな分野がありますので、是非ともお気に入りのキーワードでご覧下さいね。

もちろん無料(笑)

 

NHKでは、そのTEDから選りすぐりのプレゼンを編集し、伊藤穣一氏が番組ナビゲーターをしながら放映しています。

2014年上半期でのマイベストは、イギリスの教育者Sir Ken Robinson氏のプレゼン。

"教育に革命を起こそう! Bring on the learning revolution"と題して行われたのですが、柔和で美しいイギリス英語でした。

またユーモアもウィットに富んでおり、20分弱のプレゼンはあっという間に終わってしまいました。

 

プレゼン中に「いま行われているのは工業的な教育であり、レールや画一性が大事だとされている。これをもっと農業的にしないといけない。(NHK公式ホームページより抜粋)」の視点は非常に考えさせられました。

つまり、子供達の教育には、芽を育むための豊かな土壌が必要であり、各々が持って生まれた能力を開花させるための教育が重要だとおっしゃっていたのです。

 

その直後に出くわした日経ビジネスの田坂広志教授の書かれた"なぜ、高学歴の人物が、深い知性を感じさせないのか?"という記事があったのですが、それを読んでいて、Sir Kenが語っていたことと通じるところがありました。

 

田坂教授が文章中に「知能」と「知性」を定義されていたのでご紹介。

「知能」とは、答えの有る問いに対して、早く正しい答えを見出す能力。

「知性」とは、答えの無い問いに対して、決して諦めず、その問いを問い続ける能力。

 

学校教育では、テストで優秀な成績を収める知能の高い人たちが増えたのでしょうが、知性に関しては、時間という概念を盾に押しつぶされ、そぎ落とされていった傾向にあったのではないかと思います。

特に日本の公立学校では効率(シャレではありませんので悪しからず)を重視すべく、列からはみ出たものは落ちこぼれというレッテルを貼られる傾向にあったような気がしてなりません。

もし多様性を認める教育がより早く施されていたのであれば、きっと異なった世界が広がる今だったかもしれないと考えると、何だか残念な気分になってしまいます。

 

最後に、Sir Ken Robinsonの紹介されたW.Bイェイツの詩と彼の言葉をご紹介しましょう。

 

    もし私に黄金と白銀の光で織った天の衣があれば

    夜と昼と黄昏の青の衣 薄墨の衣 黒の衣があれば

    あなたの足元に広げます

    けれど貧しい私には夢しかない

    なので私の夢を広げました

    そっと歩んでください 夢の上なのだから

 

            Had I the heavens' embroidered cloths,
            Enwrought with gold and silver light
            The blue and the dim and the dark cloths
            Of night and light and the half light,
            I would spread the cloths under your feet:
            But I,being poor,have only my dreams;
            I have spread my dreams under your feet;
            Tread softly because you tread on my dreams.

 

            毎日世界中で子供達が大人の足元に夢を広げています

            そっと歩きましょう -Sir Ken Robinson

  

2013年

10月

12日

子育てについて考える

運動会にて
運動会にて

久しぶりのブログ着手となりました。

書きたいことやご紹介したいことは山ほどあるのですが、私の中での物事に対する優先順位があり、ブログは優先順位低めなのです(笑)

ご病気?などとご心配下さった皆様にはご迷惑をおかけしました。

 

さて、最近、子育てに対して熟考する必要性が出てきました。

息子が好奇心旺盛で活発なこともありますが、自分が幼少だった頃に比べて社会環境が様変わりしてきたこともあり、親自らが積極的に学ぶ姿勢の必要性を感じています。

母が子育てをしていた当時、圧倒的に専業主婦が多かった時代とは異なり、仕事と子育てを両立する社会人ママが急増している現代において、子育てに関われる時間が絶対量として不足していることによる弊害は明らかだと考えるからです。

 

そんな不安を抱える中、先日、NPO法人長野県子どもサポートセンター主催の「松本子どもサポートセミナー」に参加しました。

資料代だけで気軽に参加出来るという手軽さもあり、自分が疑問に感じていた学級崩壊の要因等を学ぶ機会となりました。 

安曇野市在住の心療内科医・飯田俊穂氏がパワポを用いてご説明下さり、「人間関係が発達する児童期」と題してセミナーは進行しました。

 

メディアを通じて、先生の話を聞かない、指示に従わない、授業中に席に座っていられずに徘徊する、といった問題行動により、学級崩壊が増加していることは認知していましたが、総称して「小1プロブレム」と呼ぶことを今回知りました。

また、私自身、その根本的な原因について深く考えたことがなかったので大きな気づきにもなりました。

 

「小1プロブレム」の原因とは何か?

幼稚園・保育園から小学校にあがる際、「遊び」から「学び」に変わるギャップに子どもたちが順応出来ないことにあります。

主な原因として、

  ・子どもに基本的な生活習慣や耐性が身についていない

  ・子どもに集団生活での経験が不足している

  ・担任の指導の仕方

  ・指導力不足

などが考えられているようです。

 

保育園・幼稚園も集団生活では?と思われる方もいるでしょうが(私はそう考えていました)、未就学の段階では、集団活動とは呼べず、単なるグループ学習でしかないそうです。 

 

では、集団活動とは何か?

これは日本古来からある地域の集まりであり、活動を意味するとのこと。

核家族が大半の現代、少子化も手伝って、地域での活動も減少傾向にありますし、働くママが増える中、なかなか地域に飛び出していくことには抵抗がありますよね。

そんなことも踏まえ、資料を探していたところ、10年程前から取り組みが行われていました。

具体的な取り組みに関しては、東京学芸大学の取り組まれた「小1プロブレム研究推進プロジェクト」の報告書をご覧になると良いかもしれません。

207ページにもわたる資料をPDFで公開しています。

 

私なりに学習して出した結論ですが、同じ人間が一人として存在しないように、子育てにおけるマニュアルは一切ありません。

親が子ども一人一人にあった手段を研究する必要があり、それが務めだと思います。

そこで忘れてはならないのは、決して自分たちだけで取り組もうと気負わないこと。

自分たちの両親をはじめ、いろいろな方々の手を借りることも時には必要です。

差し伸べてくれる手を決して払いのけず、どんどん活用していったら良いと思いますし、我が家はその手を遠慮せずに掴ませていただいています。

 

しばらく続く子育てですが、これからも大いに悩み、そして、子供を通して親である私達も成長させられますように。。。

子育てという計り知れない恵みある大仕事を与えて下さった神様に深く感謝しながら。。。

2013年

6月

28日

モギケン、松本に来る!

茂木健一郎氏
茂木健一郎氏

「脳科学からみたスズキ・メソード」と題して、脳科学者・茂木健一郎氏の講演会に行って参りました。

今年前半だけで彼の講演会は2回目です()

前回講演会の様子は→こちら

 

"尾木ママ"の愛称で親しまれている教育評論家の尾木直樹氏と対談経験もあるモギケン(以後、勝手に愛称で呼ばせていただきますが悪しからず)は、教育に関しても熱く語られていました。

 

私自身も無知でしたが、日本における教育環境とは世界からどのように見られているのか皆さんご存知でしょうか?

「日本の子供は自己肯定感情が低い」とみなされていて、なんと国連からも勧告を受けているとのことです。

 

確かに私が学生だった頃と何ら変わることのない主要5教科のカリキュラム、受験に至っては偏差値重視。。。

情操を養う教育にあまり力を入れていない点は一目瞭然ですよね。

中でも「ゆとり教育」における極めて残念な点は、詰め込み主義を辞めた分、豊かな心を育む情操教育に力を入れなかったことでしょう。

暗めですがモギケンの立ち姿
暗めですがモギケンの立ち姿

続けて語られたのが日本の音楽教育。

音楽を習う子供たちは日本にも数多くいて、楽譜は読める、ソルフェージュも完璧、絶対音感も備えている。

しかし、実際の演奏においては、海外の演奏家に比べると、なかなか心に響く演奏が行えず、表面だけに囚われて、内面から溢れ出る自身の音楽を表現出来ない傾向にあるのではないかと。

これを聞いて、思わず譜面どおりに弾ける(吹ける)ロボットを連想してしまいました。。。

技術国家である日本、音楽もロボット化の傾向ありでしょうか!?

 

では上記に対して何が大切なのか?

モギケンの講演を通して私が出した答えは、「情操の重要性」です。

情操とは、「美しいもの、すぐれたものに接して感動する、情感豊かな心。道徳的・芸術的・宗教的など、社会的価値をもった複雑な感情。」と辞書で定義されています。

後者は専門家に語っていただくとして、前者は誰もが生まれ持ったもの。

それを磨かなければ、ただ錆びついてしまうだけでしょう。

まさに言語と一緒ですね。

 

ここで注意しなければならないのは、聞き流しはNG。

親や先生が"目の前"で弾いていることにより、神経細胞ミラーニューロンが発火し、脳が本気になるのだそうです。

人間の体の神秘を感じずにはいられませんが、加齢と共に萎縮すると言われる脳。

未来ある子どもの情操教育を行うのはもちろんですが、私自身、アンチエイジングの一つして、今以上に美しいものに触れ、情操を養い、更に豊かな人生を送るように心がけていきたいと思いました。

2013年

5月

30日

松本市の保育園事情 -その後-

JRふれあいデーにて歌を披露する園児たち
JRふれあいデーにて歌を披露する園児たち

今年4月から息子が保育園を転園しました。

友人の皆様から「新しい保育園はどう?」、「慣れた?」とご心配をいただいておりますので、ブログにおいてもご報告させていただきますね。

 

新たな環境での生活はすこぶる快調であります(笑)

私達夫婦はエコ通勤へとシフト、"脱"車生活を実践中。

早朝、家族が揃って保育園への道のりを歩き、日々移り変わる北アルプス連峰を眺める時間は、豊かで穏やかであります。

また、通園路である住宅街を歩きながら、その庭々に植えられている木々や花々を愛でる時間も新鮮であり、楽しみの一つです。

ただ、これほどまでに草花の名前を知らない私は、かなり問題かもしれません。。。

植物学者だった曽祖父には呆れられるであろうレベル。。。勉強。。。します。。。

松本のマスコット-アルプちゃん
松本のマスコット-アルプちゃん

先日、新しい保育園で保護者会総会がありました。

保護者会に苦手意識のある私(理由は→こちら)、少しドキドキしながらの参加。

保育園が少人数制ということもあり、とても効率的に会則も作成されているとの印象。

 

効率に対する偏った(誤った)考え方で、1人に仕事が押し付けられがちだった前保育園とは異なり、現保育園では副会長が2名体制、1園児に対して1回役員を務めるという方針をとっており、不公平感はありません。

加えて、同じクラスのほとんどのお子さんが長時間保育を利用されており、日々働いているパパ&ママが集まっている面も、私にとっては心強く感じました。

 

保護者会の際、園長先生が次のようにお話されました。

「今年の年長さん、年中さんはとても穏やかなお子さんばかりで、遠足に同行した時には元気に遊ぶ子供たちを見て、本当に幸せだなぁと感じ、思わず涙が出そうになりました。」

JRコスチュームのアルクマくん
JRコスチュームのアルクマくん

上記の言葉を聴いて、園長先生が愛情深く、一人一人の生徒と接して下さっているという確信を得、思い切って転園して本当に良かったと私達も実感しています。

園長先生からは、「安心」と「信頼」という印籠をいただいたような気がします。

 

昨年、前保育園で同じクラスの女子に銅製のお鍋で息子がおでこを殴打され、外科に連れていかれる事件があり、当たり所が悪かったら死に至っていたかもしれない可能性もあり、その頃から転園は強く意識していました。

 

世間全般に言えることだと思いますが、集う人間の性格や行動によって、組織をはじめ、全体の環境というものは大きく変わります。

中でも、自分で道が切り開けない子供たちにとっては、親の判断が最重要であり、唯一守ってあげられる存在。

 

神様から託されている子供をいつの日か社会に送り出し、そして、社会に貢献出来る子供へと成長させることが当面の使命ですが、これからも不器用な中でも懸命に親としての務めにしっかりと取り組んでいきたいと改めて誓った次第であります。

2013年

2月

22日

松本市の保育園事情

今回は松本市保育園事情について書かせていただこうと思います。

 

<ご注意>

・我が家が関わった保育園は"1"

・これがすべての園で行われているとは限りません

 

上記を十分に理解いただいた上でお読みいただければ幸いです。

 

先週、仕事中に保育園から発熱した息子のお迎えコールがありました。

翌日にも熱が下がらず、親子で楽しみにしていた「大きくなった会(保護者参観)」に出席することは出来ず、会の後に予定されていた保護者会の役員決めのくじが引けなかった私は副会長に決まっていました。。。

 

先輩ママから「保育園で一番大変なのが副会長のお仕事」と脅されていただけにかなり憂鬱な気分に陥り、久しぶりにお仕事辞めたいモードに突入。

そんな中、同僚のママにご相談させていただいたところ、「仕事内容だけでも把握してみたら」と賢明なアドバイスをいただき、副会長のボランティア内容(今年度実績)を園長先生にリスト化していただき、なんと"27回もの半休取得"が必要なことが判明。(下記画像)

その時点で引き受けることは無理であると断念しました。

2012年度 園長先生に提示いただいた保育園役員のお仕事リスト
2012年度 園長先生に提示いただいた保育園役員のお仕事リスト

理由としては、正社員として育児休暇を取得した後、職場復帰させていただき、働き続けている責任もあります。

そして、私がボランティアのために休暇を取ることで発生する同僚の皆さんへの影響やプロジェクトの生産性低下。

つまり、会社にとっても私個人にとっても、そして、おそらく社会にとってもマイナスにしか働かないと考えるからです。

 

継続して現在の保育園に通う場合、免除の機会もなく、副会長を務めるしか手段が残されていなかった為、幼稚園への転園も考慮に入れながら、幼稚園にお子さんを預けてバリバリ働くママ友にご相談。

ただ、幼稚園は春休みなどの長期的な休みが課題となり、幼稚園転園は現実的には困難でした。

そんな中、藁にもすがる思いで、松本市保育課に転園のご相談を入れたところ、あっさり転園が認められ。。

我が子は、すでに"3歳未満児"ではないため、保育園における空きは十分にあったようです。

この時ばかりは「少子化、万歳!」と不謹慎なことを考えていましたね。

 

さて、今年度の副会長のお仕事リスト等を確認して驚いたのは、松本市保育園保護者会連盟の理事会が8回も設定されていた点。

せめて夕方の会議開催、そして、その間は我が子を保育いただけるという条件の中であれば出席可能ではありましたが。。。

会議の設定時間が、半休取得前提というのには疑問を感じました。

 

そして、保育園内の役員会もまた、午後半休取得前提の13時、13時半、14時といった設定にも驚きました。(写真)

仕事をしている人が大半であろう時間帯に、会議が設定されていた点も不信感を抱かずにはいられませんでした。

今年度役員をやって下さっている同じクラスのママは、半休をとって出席していたとのこと。

ただし、すべてに参加出来るはずもなく、役員6名のうち半数で会議を行っていることもあったようです。

「全員揃わない会議を開催することに意味はあるのかしら?」と、非効率な運営方法に対しても謎は深まりました。

 

今回の件をSNSFacebookに投稿したところ、信頼する我が友人の皆様(東京都神奈川県千葉県埼玉県在住など)から大変貴重なご意見をいただき、どうやら松本市の保育園事情はかなり遅れていることが判明。

 

首都圏の公立の保育園では、保護者会なんて存在しないところもあるようです。

松本市も園によって運営方法が異なるとは思いますが、働くママが働きにくい環境を払拭いただけたらと心から願わずにはいられません!

また、首都圏と異なる点を一つあげるとすると、公務員/正社員のママが圧倒的に少ないこと。

非正規雇用の割合が多いことが、今回のような"27回半休取得前提の会議"に繋がるのだと、私個人としては結論づけています。 

 

フェミニストではありませんが、"超少子高齢化社会"に突入する現代日本の働き手でもあるママ達。

行政がもう少しだけサポートして下さっても良いのかもしれないと思った次第であります。 

新聞紙面で「男女共同参画社会の実現」などと称した講演会等も活発に行われているのを読む機会も増えましたが、まだまだ実現にはほど遠い松本市であります。

需要と供給のバランスをきちんと行政が把握した上で、保育園や学童保育を運営しなければ、今後も働くママ(働きたいママ)が働きにくい社会は改善されないのだと考えさせられる一件でありました。